美浜区地域活性化支援事業不採択その5 不採択者からのアドバイス

日経ビジネスというビジネス誌に「敗軍の将、兵を語る」というコラムがあります。元経営者が何故失敗したのか自分なりに振り替えるというもので、ある意味名著「失敗の本質」に通ずるものがあって、私は好きなのですが、今回はそれにならって語ってみたいと思います。

不採択者からの今後この地域活性化支援事業補助金に応募してみようかなという方へのアドバイスです

1 審査基準を熟知すること

今回、審査基準が書かれたシートを公開しました。これでもまだまだ不十分ではありますが、今までよりはだいぶマシになったと思います。公開された基準に合致するよう申請書を作成することは当然のことなので、これはイロハのイです。

2 審査委員を行政のプロだからと思わない、ただの素人と一緒と考えること

要は、地域活動的なものにまったく興味のない一般市民と同じように考えましょうということです。
よく「小学生にも分かるように」「中学生にも分かるように」という表現がありますが、そういった工夫が求められると思います。

どれだけ地域づくりについて市職員がご存じないか分かるエピソードを1つ。

今回の申請書の記載事項の1つに地域や他団体との連携状況を書く欄がありました。
そこで私は「現在、地区連(自治会の地域ごとの連合体)の連携を得ようと交渉中です」と事前打ち合わせの席上申し上げました。
そこまではおほめのことばをいただきよかったのですが、その後私が「できれば地域運営委員会の連携も得ようと思っているんですけどね」と申し上げたところ、

「それはあまり意味がない、地区連だけで十分。なぜなら地域運営委員会は単なる集まりであり、地区連の方が上だから」みたいなことをおっしゃいはじめました。
私は耳を疑いました。もし本当にそうなら地域運営委員会など必要ないではないですか?地区連は自治会の集まりですが、まちづくりは当然のことながら自治会のみで行うものではなく、スポーツ団体、社協、学校、会社、NPOなどの団体、地域にあるさまざまな組織がセクターとなりえます。そういった組織が集まって活動することにより、よりよいまちづくりを進めていこうというのが主旨だと、根拠法令である千葉市まちづくり条例にもうたわれています。決してたまに集まって寄合をするのみの組織ではないのです。

つまり、まちづくりの主体は「地域運営委員会」とすることが今後の千葉市の方向性であり、だからこそ千葉市基本計画や第一次実施計画にも、市は「地域運営委員会の設置促進及び活動支援」を行うとされているわけです(市政だより5月号にも掲載されてます)。このエピソードは、そのことを主管課である地域振興課の方すらまったく理解できていないことを示唆しており、残念ながら、審査をその市職員のみで行う以上(この有識者を審査に加えないという手法も大いに問題があると思いますが)、審査に通りたかったら、このレベル感に合わせざるを得ないことを強く申し上げておきたいと思います。